
長く続いた猛暑も終わり、やっと涼しくなってきました。
野外スケッチ講座も20日(土)と24日(水)に最終回を実施し、夏期講座を無事終えることができました。最終日は野外で雑司ヶ谷鬼子母神を描く予定でしたが、残暑も続いたため様々なことを考慮して室内(教室)に変更して写真を見ながら描くことにしました。事前にロケハンを行い、鬼子母神の参道から本堂までを写真に撮って資料として配布し、先ず、現場に行ったつもりで雰囲気を感じ取って頂きました。その中で、ケヤキの大樹が並びその影が映る参道の風景を課題として描いて頂きました。写真を見ながらの進行でしたが、現地で描くつもりで様々なアドバイスを行いました。
写真から描く場合と、野外で自分の目に映る風景を描くことととはまるで異なります。写真はすでに風景を切り取ったフレーム(枠)がありますから、描く範囲も構図・構成も決まっています。また、木々や建物なども写真の位置や大きさの通りに描けば
それなりに絵になります。しかし野外の場合は、描く範囲も物の位置も大きさも、自分で良く見て判断しながらしっかり計って描くことが大切です。季節の風や色や匂いを感じ、その場の雰囲気を感じながら描くことが野外スケッチの楽しさであり醍醐味ですが、様々な条件の中で自分が決めて描くことになります。ですから、野外で描くには備運動が必要なのです。最終回の室内講座は、そんな体慣らしの意味合いがありましたが、受講の皆さん、現場の雰囲気を感じながら熱心に取り組んで頂きました。
10月から秋期講座が始まります。初回は横浜の元町公園にしました。ここはいろいろな洋館が並んでいますが、山手の公園の中でも比較的静かでじっくりと描いて頂けるでしょう。少しずつ体を慣らしながら、秋本番の彩りの風景スケッチを楽しみたいものです